「生理の貧困」が叫ばれていますが、私はこれを「生理の貧困」というのには違和感を覚えます。貧困っていうと、お金がない、つまり、生理用品を買うお金がないというふうに聞こえて、これがどうも賛否両論の「否」を呼んでいるのではないでしょうか。これが買えないなら、他の生活必需品も買うお金がないのでは?と想像するのが自然です。これはおそらく家庭環境問題とか、ネグレクトとか、その辺りの問題だと思うので、「行政で配布しよう!」というのは、今困っている人は救えるけど、社会的に見て根本的な解決にはならないのでは…?と思います。
ここで、選択肢のひとつとして知ってほしいのが、布ナプキンの存在です。1つあたりの単価は紙ナプキンより高価であることは間違いありません。それでも知らないと選択肢にさえ上がりませんから、今すぐじゃないとしても知識の一つとして身につけてほしい内容です。娘さんがおられる方もぜひ、お読みください。
長時間安心!のかわいいCMに惑わされないで
紙ナプキンだろうと、布ナプキンだろうと、生理のときはなるべく1時間に1回はトイレに行くことをおすすめします。
1960年代に今の紙ナプキンが普及したことによって、女性が社会進出しやすくなった恩恵は受けておりますが、やはり引き換えにしたものがあるんですよね。それも、じわじわと。よくCMで「漏れないから長時間安心!」みたいなことをいってますが、それっておもらししても大丈夫!といっているようなもの。その先は、閉経後の女性がちょっとした瞬間に(お腹に力が入った瞬間に)尿漏れをしてしまうなどの悩みになってきます。骨盤にハンモックのようについている筋肉が衰えることが影響しているんですね(骨盤底筋群)。
トイレに行きたくなっても、例えば会議中であれば、それが終わるまでちょっと我慢することができます。そんなふうに経血も“紙ナプキンにおもらし”ではなく、一旦止めて、トイレで出すように心掛けることをお勧めします。
紙ナプ・布ナプの特徴
紙といっても、ただのペーパーではありませんよね。経血をぐんぐん吸い取ってくれるものがあるわけで、これが実は身体を冷やすと言われています。熱さましのシートのようなイメージです。これの影響で、身体への不調を感じる人もいますし、そういった方々が布ナプキンに変えることで、不調や不快感が減ったと答えられています。
ちなみに、布ナプキンに変えた方は(私もですが)もう二度と紙ナプキンに戻れない!戻りたくない!と言ってます。
不調の変化だけでなく、とにかく快適なんです。布なので、あたたかくて肌触りがいいんですよね。
布ナプで漏れないの?
布ナプにするのが怖いという人の理由で、漏れそうだというのがありますが、こちらはご安心ください。中にちゃんと「吸水シート」が入っているのです。日中でも夜用の紙ナプじゃないと無理!という方は、それに固持するのではなく、そんなに経血量が多いことに向き合って、体質改善を図ってみませんか。経血量だけでなく、10日や1週間ほどダラダラ続く方も、布ナプにかえると、4~5日程度におさまったという声もあります。
知ると選択肢は増える!
私個人的には本当に布ナプをオススメしたいところですが、それでも使うかどうかは個人の自由です。紙と布を併用する人がいてもいいと思っています。とはいえ、「知る」をクリアしないと使えません。学校では教えてくれないし、世の中の全ての母親が全員知っているわけでもありません。まずは、使い方や洗い方、移行の仕方などを知ってわかるところを目指しませんか。布ナプが使えるようになると、毎回ドラッグストアに行く必要もなくなります(この煩わしさからの解放もいい!)。
2月にオンラインで、布ナプの使い方レクチャー会を開催します。これは数年ぶりの開催で、今回は参加費無料!