いろんなお仕事がある中で、直接お客様と接する機会がある人と、それがない人がいます。
お客様と接する仕事といっても、①明らかにカタチのあるものを売る、②形としては見えないが一定のサービス提供をすることが仕事、③提供者自身の人間性が大きな役割になっている…というふうにいくつかパターンに分けることもできます。たとえば次のような感じです。
- カフェの店員、雑貨販売など(形あるものを販売)
- セラピスト、ネイリストなど(一定のサービス提供)
- カウンセラー、コーチングなど(全くの無形商品)
どれに該当しても、お客様と直接かかわる以上は、「接客をしている」という意識は必要で、接客とはモノやサービスを売って終わりではなく「お客様が感動するところまでがセット」だと、接客業20年以上やっている私は考えています。セラピストになりたい方は、そのための知識と技術を身につけますが、それだけではお客様に感動まではしてもらえません。
詳しく書いていきますね。
ニーズに応えるだけでは感動にならない!接客業は感動を!
たとえばカフェに入ってコーヒーを注文したら、要望通りにコーヒーをいただけます。間違えてオレンジジュースが運ばれてきたということは、ないかと思います。
では、希望通りにコーヒーが飲めたからといって、「めちゃくちゃいいカフェだったなぁ!また行きたいなー!友達も誘ってみようかな」と思うでしょうか。全てのカフェがそうだとは限らないですよね。
たまたま寄っただけで、また行くにしては遠すぎるとかあるかもしれませんが、それでも感動したお店は誰かに言いたいし、帰宅しても思い出したりします。
コーヒーを売るのが仕事でも、それを買う人と接する以上は「モノ売り」という認識ではダメですよね。
では、セラピストの場合はどうでしょうか。
サービス提供するセラピストの場合
私の経験談ですが、個人のサロンに行き、施術などのサービス自体はよくても、「二度と来ない」と誓ったことがあるんです。
たとえば初対面なのに距離が近くてプライベートのことをずけずけ聞くとか、私が話したことを他のお客様に無断で話していたり(しかも本当にプライベートなこと)、聞いてもないのに身体の歪みとかなんとかをめちゃくちゃ指摘するとか。
身体の歪みとかは、プロ目線で良かれと思ってのことだと思うのですが、「聞いてもないのに!」とお客さんに思われちゃダメなんです。「え!私の不調の原因って、実はこれだったの?ここに来てよかった!」とならないと、ただの正論の押し付けです。
特にボディケアの場合、セラピストは身体の事を学びますが、お客様は学びに来ているのではありません。不調を改善したいと思われています。それもあなたのサロンに行けばよくなることを期待してくれているので、「こういう努力をしてください」と返してしまうような言い方にならないように気をつけたいですね。
満足を超えた感動を
欲しいものが手に入れられたら、お客様は満足してくださいます。ただ、リピートしてもらうためには「満足」を超えた「感動」を届けましょう。
ただし、過剰サービスは感動につながりません。この塩梅が大事で、もし難しいと思われたら「どうしたらお客様の心が動くかな」と考えてほしいんですね。
私は、お客様を褒める!ということを意識しています(もちろん不自然にならない程度に)。
初対面で、何かしらの不調があるお客様を褒めるって、普段から人のいいところを観察してほめる!ということに慣れていないとできません。私が20年以上接客してきた経験で、今はスムーズにできるようになっています。
腸セラピスト養成スクールでは、カウンセリングを学ぶ時間がありまして、ここでお客様の心が動く接客についてもお話しします。ただの腸もみ屋さんではなく、「あなただからお願いしたい!」と思われるようなセラピストを目指しましょう!