腸活に関する、なんともインパクトのある動画を見つけました。(たしかXだったかな)
見た目が派手華やか?な、セミナー講師が、大勢の女性(受講者)の前で、このように話すのです。
毎日うんちが90センチ出ていなければ、それは便秘です! もし今日30センチしか出なかったら、60センチ分が残っているわけです。じゃあ、1か月経ったらどうですか?1800センチがお腹に溜まっていることになるんです!…と。
会場にいる大勢(本当に大勢!)の女性たちは静かにまっすぐ講師を見ています。どんな表情をしているのかわかりませんでしたが、どのような感想を持ったのでしょうか。
これを読んでくださっているあなたは、どのように思いましたか? 私の感想はこうです。
冷静に腸のことを知ろう
その派手な華やかなセミナー講師が言いたいのは、要は便秘になってしまったら毒素が体内に巡るから、様々な体調不良を起こすよ!便秘って侮っちゃいけないよ!ということ(だと思うん)ですけど、一回冷静になりましょう。
90センチの便って? 60センチ残るって?
ちなみに大腸の長さは1.5メートル、つまり150センチです。便はS状結腸(お腹の左下あたり)にある程度たまってから脳にサインが行くのですが(これで、トイレに行きたくなる)、それにしたって、90センチってなかなかじゃないですか?
そして「(毎日60センチずつ溜まったら)1ヵ月たつと1800センチも」と言ったときに、「1メートル以上ですよ」と言うんです。
いや、それを言うなら、10メートル以上じゃないですか?というツッコミはたくさんコメントで来ていました。
何が言いたいかっていうと、ちょっと脅しにかかっている感じを受けるんですね。難しい言葉を使って(ランゲルハンス島とか言ってた)、肩書が「元看護師」だから身体の専門知識は絶対ある(はずだ)し(なんなら日本人って白衣の人に弱いし)、億稼いでるって公言することで「みんなこの人のことを聞いているんだ」っていうブランディングにもなるしで、なんかいかにも「すごそう感」を演出しているじゃないですか。
で、極めつけはセミナーでの畳み掛ける話し方!!!
もう異論は認めません!というオーラがバリバリ出ているので、おそらく情弱な人がその場に行ってしまうと、「そうなんだ!じゃあ私は便秘だから、この先生の言うとおりにしよう」って思う可能性があります。
でもちょっと冷静に考えましょう。
もう一回言うよ。毎日90センチの便と、毎日60センチずつ残る前提で話すソレはなんだと。おうちにあるメジャーで、90センチを出してみてください。「おお?」ってなりますよ。
確かに、昔の日本人は現代を生きる私たちよりも、1回の便の量が多かったとは言われています。とはいえ、やっぱり90センチ理論はよくわからない。そこに振り回されての腸活は、なんか苦しそうじゃないですか。
肩書と勢いとオーラでもって、まくしたてるように煽る講師に振り回されないでくださいね。
ひとまずスッキリ感を目指していきましょう。