2020年10月に、国が日本人の栄養状態を発表しました。
食生活や運動習慣に対する意識や現状、睡眠や飲酒についてなど、いくつかの項目でデータが出ています。
その中で、今回ご紹介したいのが、次の2つ。
(1)「食習慣に関心はあるが改善するつもりがない」と答えた割合は、男女ともに約25%、つまり4人に1人。
(2)「健康な食習慣の妨げとなる点」については、「特になし」がトップで、次いで「仕事や家事、育児で忙しい」のが理由。
あなたはいかがでしょうか。
腸セラピーに出会った頃の私は、介護業界で働いていました。
その頃から、「少子高齢社会では介護を受けられない社会になる」「なるべく要介護にならないようにしないと」と感じていたので、健康に対する意識は高い方でした。しかし、介護業界に足を踏み入れるまでの私であれば、「仕事が忙しいから改善するのは難しい」と答えていたのではないかと思います。
経済協力開発機構(OECD)によると、自分を健康だと思うかどうか(主観的健康度)について、日本は加盟国34か国中「最下位」でした。(2011年時点)つまり、日本人のほとんどが、自分のことを「健康だとは思っていない」ということです。
日本には世界に誇る医療技術があるのにも関わらず、また衛生管理が行き届いた国であるのに、なぜこのような結果が出たのでしょうか。
診療機関は選べるほどありますし、1〜3割負担で医療機関にお世話になることができます。風邪薬や痛み止めなど、ほとんどの薬はドラッグストアで簡単に買えますよね。これはありがたい反面、いつでもレベルの高い医療が受けられると安心できる環境です。これが、健康意識が高まらない要因のひとつではないかと考えます。
多くの人が、自分が健康だとは思っていないのにもかかわらず、冒頭でご紹介したように国の調査では、「4人に1人が食習慣を改善するつもりがない」と答えています。ということは、4人に3人が改善するつもりがあったり、関心があることになります。一方で、忙しくて健康な食習慣を送れていないと答える人が多いのもわかりました。
そこで、あなたが「食習慣を改善したいけど時間がない」「簡単にできる方法を知りたい」と思われているならば、時間がなくてもすぐにできる食習慣改善策を3つお届けしますね。
水分補給は「お水」で
野菜ジュースや栄養ドリンクも控えましょう。コーヒーは1日2〜3杯まで(個人差あり)。ただし、缶やペットボトルのコーヒーは控えます。
とにかく、飲み物はお水に変えてください。
菓子パンはやめる
「もし、これだけは控えてとアドバイスするなら?」と聞かれたことがあります。そのときに即答したのが菓子パンです。
特に朝ごはんやお昼ごはん代わりに食べているなら、ご飯やおにぎり、せめて食パンに変えてください。
甘いものは刺激になり、疲れた体を癒してくれる錯覚が起きますが、実は徐々に疲れやすい身体を作っています。すると、甘いものがどんどん増える食習慣になるので、今のうちに控えましょう。
サバ缶を食べる
忙しくてきちんと調理ができない! そんなあなたにオススメなのが、サバ缶です。保存もできるので、まとめていくつか買っておくと便利ですね。
サバ缶を使った料理としては、炊き込みご飯とお味噌汁がおすすめです。
・炊き込みご飯……研いだお米2合を炊飯器に入れ、真ん中にヘタを取ったトマト1個を置き、その周りにサバ缶1つ分を入れて通常通り炊きます。
・お味噌汁……サバ缶を具として使うと、出汁をとらなくてもおいしいお味噌汁が出来上がります。もちろん、玉ねぎやマイタケなど、お好きな野菜も入れてOKです。
忙しくて、新たに何かに取り組むことが難しくても、ここに書いたうちの一つでも今日から実践してみてくださいね。きっと身体の変化を感じ取っていただけるはずです。