「腸活」って流行っているよね、テレビでやってたね!…という声をいただくことがあります。確かに世間的にも徐々に腸に注目が集まってきだしたと思っています(とはいっても、まだまだ!!!)。
腸に関心を持つ人が増えるためには、マスメディアに取り上げてもらった方が早そうなので、世に出ることは喜ばしいことではありますが、腸活の話しをすればするほど、「これって別に特別は健康法ではないな」と思う自分もいるのです。
プライベートで集まった時にやっぱり40歳を超えると体調を気にする話しがチラチラ出てくるのですが、「それって腸やん」と思うのと同時に、じゃあ具体的にどうしたらいいかを考えると、昔から誰もがよく口にしていたことなんですよね。
つまり、腸活って流行りとか関係なくて、昔々から(腸の研究なんてされていない時代から)言われていた健康管理とは、結局は腸を労わることなんです。
もう少し具体的に書いていきますね。
腸活の土台は国がいう基本的要素と同じ
超ざっくりいうと、健康の三本柱は、「栄養・運動・休養」です。
さらに厚生労働省が国民の健康増進を形成する基本的要素として、
栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙、歯・口腔の健康を挙げています。
健康日本21(第2次)
これらは腸活としても当たり前にチェックすべき項目で、栄養や運動、休養はもちろん、お酒の飲みすぎ(少しのお酒は薬になるという考えはなくなっています。飲まないに越したことはありません)も特段腸のことを学ばなくとも、飲まない方がいいのはわかるかと思います。タバコもそうですよね。吸わなくても副流煙は人体に影響を与えます。
そして、歯・口腔ケア!幸せ腸セラピー協会のブログをよく読んでくださっている方はもうご存じかと思いますが、腸活の第一歩は歯磨きといっても過言ではありません。朝起きたてのときの口の中は、小スプーン1杯の便が入っているのと同じくらい汚れていると言われています。まずはお口の中をキレイにしてから、お水を飲んで、朝ごはんを食べましょう。
お腹は冷やしたらアカン
洋服のシャツは外に出すけど、パジャマだけは昔から中に入れる…こういう方、おられるかと思います。お腹は冷やしたらアカンよって、子供のころによく母親に言われた記憶がありますし、夏でもお腹にはタオルケットを掛けて寝ていた記憶があります。
お腹が冷えてはよくないってことは腸活うんぬん関係なく、なんとなくでも理由や根拠がわからなくても、皆さんご存じですよね。昔から腹巻もありますし。
昔の人が言っていたことが全て正しい!というわけではありません。ただ、腸活においてはほとんどが、このように私たちの生活の中に実はすでに溶け込んでいる健康法なんですよね。
食べ物・栄養が最もたるもの
「好き嫌いなく、何でもよく噛んで食べなさい」―これ、昔からよく言われる言葉ですよね(食物アレルギーの話しはここでは置いておきます)。
腹八分目、ゆっくり食べる。何でも食べる。すごく当たり前に言われることですが、腸内環境を整えるにはまずはこれなんです。
例えば、毎日たっぷりのわかめを摂っているから、食物繊維は十分に摂れている!というのは間違いで、野菜や果物、穀物など様々な食材から食物繊維をとることの方が腸内環境が整います。同じ量の食物繊維をとっていても、いかにいろんな食材からとっているかが大事なんですね。わかめも海藻類の1つに過ぎませんし。
腸活を機に原点回帰
昔の人がみな健康だったかと、そうとは言い切れません。現代の方が衛生的で、みんながスーパーで自由に食材を手に入れられるようになったので、別に「昔がよかった」と言いたいのではありません。
ただ、今は平均寿命は延びているとはいえ、健康寿命との差は約10年です(男性9年、女性12年が介護を要する平均年数)。若くても癌になったり、通院しながら会社勤めや育児をしなければならない人も少なくありません。
物はあふれ、衛生面も行き届いた現代の日本で、健康管理は新しい何かを探し求めるのではなく、原点回帰かなぁと思っています。腸の最新情報は収集して、みなさんにシェアしようと思っていますが、結局は当たり前の繰り返しです。
ということで、疲れたら休んで、風邪をひいたらさっさと寝ましょう。