これは、ある2人の人が話していたのを耳にして、「あーこういう認識の違いってあるなぁ、どちらの気持ちもわかるだけに難しいなぁ」と全く関係のない私まで唸ってしまったので、こちらにシェアさせていただきます。
登場人物は男性と、ピラティスの先生である女性です。ピラティスとはインナーマッスルを鍛えるもので、ヨガと筋トレの中間とイメージしてもらったらいいかなと思います。マシンを使う先生もいれば、ゴムボールを使われる先生もおられます。
男性:女性の先生のパーソナルジムを探している知り合い(女性)がいるんだけど、あなたの知り合いでいないですか?
女性:ジム関係は知り合いがいません。ピラティスでインナーマッスルは鍛えられるので、そちらであれば…
男性:それで言ってみます、具体的にどんなことをするの?
女性:食事チェックをさせてもらって、そこからプログラムを組んで…
男性:え、食事も??
男性はとても驚いた反応でした。あなたが男性の立場だったらどうでしょうか。
このあと、ピラティスの先生は次のように答えておられました。
運動したい!食事って関係ある?
運動をしようと思っているのに、食事チェックからしますよと言われたら、あなたならいかがでしょうか。
「え、運動だけでいいです。別に体調不良があるわけではないし、反対に筋トレしてマッチョになろうともしていないし…」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
この気持ちはよくわかります。
一方で、この先生がおっしゃる「人の身体は食べ物でできていて、腸内環境を整えながら運動する方が疲れにくく効果的」というのも正しいことです。
目的を共有することが大切
この会話をしているのは「ピラティスの先生」と、「知り合いのために声をかけた男性」なので、実際に運動をする人(お客様になる人)がここに存在しないことが余計に話しをややこしくしているのと、男性自身がこういった分野の知識が恐らく乏しいことから、「え、食事も?」という反応になっています。
本来ならお客様になる人が、どういった目的で運動しようとしているのかをヒアリングした上で、提案するのが理想です。
そして同時に、運動指導と食事チェックもしている先生方は、「運動するにあたって、食事も見直した方がいい理由」をどんどん発信していってほしいなと思います。
やっぱりここはリンクしているし、何度も書いていますが「栄養・運動・休養」の三本柱をしっかりさせるんですよね。
めちゃくちゃ筋トレやっても、クールダウンでしっかり解さなければ、睡眠の質が悪くなることはあります。食べ物がよくなければ(腸内環境が悪ければ)、パフォーマンスが落ちるのでとても疲れやすく、運動なんて続けられません。
正論を通すって難しい
とはいえ、正しいことを通す難しさも感じています。私も、周りのセラピストさんやダイエットコーチをされている方も、「それはいらない、これだけお願いしたい」というお客様に出会う事ってあるんですよね。なぜプロに頼むのに条件をつけてくるのかが謎なのですが(遠回りするに決まってる!)、やっぱ人間ってそんなもんだよねーと思う自分もいるわけです。
幸せ腸セラピーは正論に偏らない
ちなみに幸せ腸セラピー協会の腸セラピスト養成スクールを受講される方には、「正論を押し通すことはやめよう」とお伝えしています。私自身も腸もみサロンではそうしています。例えば、頑固な便秘に悩まれている方が「週3日でもお通じがあればいいです」と言ったとして、私たち腸セラピストは「いやいや、毎日お通じがあるのが健康な状態なんです!週3日は少ないです!」なんて言ってたら、お客様は腸活を始める前から心が折れます。
おそらく週3日出るようになったら、「次は毎日出るようになりたい」と思うはずなので、私たちセラピスト(伴走者)は、小さなステップを作ってあげるのも仕事の一つ。美容や健康に関しては、細く長く続けることが一番大切なので、論破しないこと。専門知識をたくさん持つだけではなく、お客様の心に寄り添えないと、人のためにはなりません。
セラピストは施術者であり、接客業でもあるのです。お客様の満足度は腕の良し悪しだけではなく、ニーズを把握してそれに応えること。
幸せ腸セラピー協会はこのあたりもスクールでお伝えしています。