これは私がボディケアなどのお店に行く立場(お客さん)としても、私自身が腸もみセラピスト(施術する側)としても常々思っていることです。
それは…「お客様はそのお店に足を運ぶことで体調がよくなることを期待している!」です。
健康系のサロンって、下手したらお客様に「ダメ出し」しちゃうことってあるんですね。セラピスト側には全くその意思はないし、「そのケアは間違ってますよ」とストレートに言うことはもちろん、ありません。ただ、お客様がダメ出しされたように感じる瞬間っていうのが、あるんです。
お客様は「運動習慣がないのはわかっている、けど、なかなかできないなぁ」とか、「野菜が少ないのはわかっているけど、なかなか…」ということくらいは自覚されています。
知識が豊富になると正論を言ってしまいがちですが、お仕事というのはお客様のニーズに応えることです。お客様を傷つけるのではなく、明るい未来を見せるのが私たちセラピストの仕事です。
肩こり解消で行ったアロマサロンにて
私が肩こりを解消したくて、通い慣れたアロマセラピーサロンに行ったときのことです。いつもとは違うセラピストさんが担当してくださったのですが、帰り際にこのようなことを言われました。
「肩というか、背中がガチガチでしたね!このような(動きを見せながら)ストレッチをおうちでやってください!」
エレベーターが到着するまで肩甲骨のストレッチを丁寧に教えてくださっていたのですが、私はこれを機に、来店しておりません(そして数年経ちます)。
それまでのセラピストは何を言ってくれていたのか
では、それまでリピートしていたときにお世話になっていたセラピストさんは、何と言ってくれていたのかというと、「背中がお疲れだったので、しっかり解しておきました!」です。おすすめのストレッチを伝えるのなら、この言葉の後です。
わずかな違い、伝わるでしょうか。
お客様がサロンに期待すること
お客様は「ここに通えば、悩みが解消するはずだ」と期待してくださっています。そして「気分よく過ごすこと」も無意識のうちに期待されています。お客様は第一にサロンの技術とセラピストの気持ちの良い接客がなければ、「アドバイスされることは正しいんだろうけど、また行こうとは思えない」となってしまうんですね。
確かな施術(技術)と気持ちの良い接客があってこそ、「アドバイス」を聞いてもらえるんです。そうでなければ、アドバイス屋さんでいいじゃないですか。
私はコロナ渦で、外出を控えましょうとされているときは、オンラインのカウンセリングと体質改善アドバイスのみ(施術なし)でサポートさせていただいてました。
施術をする(お身体を触らせてもらう)なら、せめてその場で解せる部分はしっかり解すのがセラピストです。「うちに来てくださるのなら、こんな明るい未来が手に入りますよ」と、期待に応えますよ!っていう姿勢をしっかりとお見せして信頼関係を築く。だからこそ、セルフケアの助言ができるんです。
正しさだけで人は行動しません。ましてや健康に関することなら、なおさらです。知識を習得するのも大切ですが、「私の施術で便秘は治りますよ!」と言えるくらい(治るとは言えないけど、気概として)の技術は磨いていきましょう!
幸せ腸セラピー協会のセラピスト養成スクールでは、接客業20年以上の経験をもとにしたお客様が気分よく過ごしていただける声掛けも、お伝えしますね。