「腸もみ」「腸セラピー」など、腸セラピストに興味関心を持って下さる方が増えたなぁと実感しています。それはサロンのお客様を見ていても、仕事帰りに疲れを取るために来られたり、不眠の方が来られたりと、便秘解消に留まりません。
では、どうしたら、腸セラピストになれるのでしょうか。どんなところで学ぶのが、あなたにとってピッタリなのでしょう。
今日の記事では、「1日で学べない!?」というタイトルで、腸セラピストの資格取得を目指している方に向けて、私の考えと経験をお伝えしていきます。
どうせ習得するなら早い方がいいですよね。腹部は狭い範囲なので、1日で資格取得できる講座も多く存在します。確かに、施術方法自体は1日(というか数時間)あれば、そのすべてをお伝えすることは十分可能です。
それでも幸せ腸セラピー協会の腸セラピスト資格講座は、1日では終えません。その理由を解説していきます。
1日で腸セラピストの手技は学べる
「学べる」…と書きながら、「学ぶ」の定義は何なのか気になり、AIに聞いたり、辞書を見たりしましたが、哲学や精神の世界に入ったり、あまりにも広義に使える単語なので、ここでの定義を決めきれずにいます。
様々な手技があるにせよ、腹部は狭いことから、上述した通り、1日(数時間)あれば「このように施術する」というのは“わかります”。
さて、“わかります”に括弧をつけたのがポイントで、何でもそうなんですけど「わかる」と「できる」って別ですよね。

私は高校の数学の授業で、先生がこれをおっしゃったときに「確かにーーー!」と膝を打ったのを鮮明に覚えていて、まず授業の冒頭に公式を説明され、その時には公式を見て「わかった!」となるんですが、その後に出てくる問題が解けない…。スポーツでもありませんか。わかるけどできない!ってこと。
つまり、腹部の施術はこのようにやりますよと説明を受けたり、手を動かしてみたりすると、「そうやるのか!」とわかるとは思います。しかも、数時間で。
手の動きはそこまで難しくないので、だいたいはできます(講師の経験上、見るだけで全部できるとは言えません)。
問題は、そこから日にちが経ってからです。いやむしろ、翌日とか、どうでしょう。
腸もみの練習で、ご家族に施術した時に「え、ちょっと痛いんだけど、それで合ってんの?」とか言われたて不安になるのなら、まだ腸もみができるようになったとは言えない状態ですよね。
「できる」では仕事にならない
「わかる」の次に「できる」を目指しましょう。ただ、できるようになっても、お客様から対価(お金)をいただくお仕事としては甘いです。
「私、腸もみができます!」っていうスタンスって、お客さんから見たら「それで?」なんですよね。
腸もみそのものに興味を持って下さるお客様は確かにいます。悩みはないけど、腸もみを受けてみたいって方もいらっしゃるのですが、セラピストとして仕事をやっていきたいのであれば、お客様の悩みを解決することを目指しましょう。「できる」の先は「成果を出せる」、ここを目指します。
どうしたら成果を出せるのか
腹部を適切にもみほぐせば、血流がよくなって身体が温まります(お腹だけではなく、全身ぽかぽか)。万病のもとは冷えなので、腸もみをすることで様々な不調が改善されますし、リラクゼーション効果も大いに期待できます。
つまり、腹部を適切にもみほぐしさえすれば、成果が出せる…というのは、間違いではありません。
…え、本当に?
個別に状態を観察して読み解く力

「適切に」と言えども、「お腹をもみほぐしさえすれば悩み解消~♪」であれば、もっと多くの人が不調から解放されています。改善されたとしても、これまでと同じような生活を繰り返しているとまた同じ不調になるかもしれません。
医師でさえ、病院やクリニックで聴診器を当てたり、レントゲンを撮ったり、血液検査をしたりして、あの手この手で原因を探っているのに、なぜ医師でもない人がいきなり1日の研修を受けただけで、いきなり成果を出せるのでしょう。
腸セラピストは、ただもみほぐしをするだけではなく、その指先に集中して施術することで、お客様一人ひとりの身体の声(コリやストレスなど)をキャッチすることができます。スピリチュアルでもなんでもなく、学問として昔からあるんです。
幸せ腸セラピー協会はここまで目指すので「1日で修了!」とはならないのです。症状で見るのであれば、西洋医学と一緒。そこに限界を感じたり、病気というほどではないという方に寄り添うのであれば、症状で見るのではなく、「人」を見る必要があります。さすがにそれは1日で習得できるものではありませんよね。
まとめ
セルフケアとして学ぶのであれば、1日で十分です。
お仕事に繋げることを想定して腸セラピーを学ばれるのであれば、1日で完結するにはちょっと不安が残るんじゃないかなぁというのが私の考えです。
順調に身につけていらっしゃるなぁと感じる受講生さんでも、「これであっているか不安で、今日の講義を楽しみにしていました!」という方も多いです。
腸セラピストを目指されている方に向けて書きましたが、参考になれば幸いです。