腸活の勉強をして、腸セラピストとして活動していくにあたり、SNSやブログなどで発信をしていくことと思います。
腸もみの有効性や腸活の大切さ、サロンのことなどを1人でも多くの人に知ってもらうための努力は、私たちセラピストの仕事のひとつです。
そこを見据えて身につけていただきたいのが、要約・翻訳スキルです。
専門家や権威のある先生がお話になる内容を吸収したあと、あなたのサロンにいらっしゃるであろうお客様には、どのように届けますか。
あなたのインスタには、専門用語が並んでいませんか。
この記事では、アウトプットの難しさと重要性についてお伝えしていきます。
あなたが伝えたい「お客様」を明確にしよう

この例えでいいのかわかりませんが…
介護職員がAさんという利用者さまの状態を、同僚や看護師に伝える際に使う言葉と、Aさんのご家族に伝える際の言葉では異なるのがイメージできますでしょうか。
数年前に理学療法士の講座を受けたら「骨」のことを「コツ」と言っていて、全体的にも専門用語が多く、途中で進行役の方が止めて「もう少し一般の私たちにわかる言葉でお願いします」と言われる場面に遭ったことがあります。(一般的に「骨」は「ほね」ですしね)
このように、あなたが学ぶ際には、どういうレベル感の会場なのか(初心者向けなのか、例えば医療従事者向けなのかなど)を確認して参加してほしいですし、あなたが発信する際には「誰に向けて発信するのか」をしっかり考えてください。
幸せホルモン・セロトニンは「幸せホルモン」なのか
幸せホルモン「セロトニン」。これはセラピストでなくても、多くの方(特に腸活に関心のある方)が「聞いたことがある」というふうにおっしゃいます。
さて、本当にこれは「幸せホルモン」でいいのでしょうか。
セロトニンは幸せホルモンで間違いではないのですが、その言い方であなたのお客様に届いていますか?という話なんです。
このホルモンのことを、一旦抽象度を上げて考えてみたら、このような働きが考えられます。
- 蠕動運動を活性化する
- 感情のコントロールをする
- 生理前に減少する
- 睡眠ホルモン「メラトニン」の前駆体である
ということは、セロトニンが分泌されることで、このような効果が期待できますよね。
- お通じがよくなる
- イライラに引っ張られず、感情のコントロールができる
- PMSなど生理前の不調が軽減される
- 睡眠の質がよくなる
つまり、「幸せホルモン・セロトニンが腸で作られますよ」とそのまま伝えるより、あなたがお役に立てそうな方、届けたい方に向けて言葉を選んでいくのです。
これはお客様のことを考えなければ、できないことですね。独りよがりな発信はやめて、いろんな言い回しを考えてみてください。
抽象と具体の行き来をしよう

あなたが学んだことや聞いたことをそのまま発信するのは、センスがありません。
自分の中で咀嚼して、相手にわかるように言葉を変換していきましょう。
どうすればいいのかというと、学んだことを「要はこういうことだよね」と一旦抽象度をぐっと上げてみてください。そしたら次に、その「要はこういうことだよね」を具体的に落とし込んでいきます。聴いた人が同じ映像をイメージできるくらい、具体的に!です。
「感情のコントロール」を具体的に表すなら、イライラを鎮めるとか、やる気を起こさせるとか、穏やかにいられるなど、様々なことが想像できます。複数思いついたら勝手に端折らず、丁寧にひとつずつを言語化していきましょう。
「幸せホルモン」というより「感情のコントロール」と言うと、イメージしやすくなりますが、さらに「イライラしやすい性格を穏やかにしてくれる」とすると、どうでしょう。より具体的になり、仕事や子育てでイライラしている人に届きやすくなって、「便秘じゃないけど、これだったら一度腸もみを受けてみよう!」ってなりますよね。
まとめ
幸せ腸セラピー協会の腸セラピスト資格講座は、教科書に書いてあることを暗記するような講義ではなく、セラピスト自身に考える力をつけてもらうような講座をご用意しています。
私たちは血液検査の数値やレントゲン写真を見て何かを判断する立場ではありません。お客様一人ひとりに寄り添って健康をサポートするのであれば、目の前のお客様が「そういうことか!」と納得していただけるような言葉を探してお伝えしてきましょう。