私が腸活に出会ったのは、介護業界に従事していたときです。少子高齢社会を考えると、「介護が必要になったら」を考える前に「なるべく介護を必要としないように」を考えるべきだと思ったんですね(「~~べき」という表現は好きではありませんが、これに関しては「べき」という考えです)。
予防に対する意識が非常に低いのは、病院の窓口で支払う医療費が低価格で済むおかげでしょうか。制度には助けられていますが、じゃあお金を払えば病気が治るのかというと、そうでもないですよね。健康でいることがどんなに素晴らしいことか、風邪一つひくだけでも痛感するものです。
今日のブログでは、高齢者にフォーカスして、腸活のメリットとデメリットを考えてみましょう。
高齢者の不調の原因
まず、高齢者に多い不調が「便秘」です…と言いたいところですが、一番は生活の活動量が著しく低下している状態であることが便秘を含む様々な不調の原因です。
もちろん、若年層と同じ活動をと言いたいわけではありません。
例えば定年退職をしてから、運動量が落ちる人が多いです。それまで仕事一筋に来た人だと、1日の約半分をどう過ごしていいのかわからない人です。世代的には男性の方が多いのではないでしょうか。家の中に1人でいる時間が多くなると、活動量と意欲の両方が徐々に落ちていくのは想像に難くありません。
高齢者にとっての腸活メリット
そこで腸活の出番です。高齢者×腸活となると、やはり「高齢者は便秘になりやすから、腸活は大事だよね」というのは決して間違いではありません。でもそれだと、便秘じゃない高齢者にとっては腸活には用がないのです。
「腸活」を分解すると、食事に気をつけるだけでなく、日光浴をすることも、喜びや楽しみを見つけて笑うことも含まれています。散歩をすることも該当するのは、すでにブログに書いています。
日光浴、笑う、散歩…これらは身体的なメリットだけでなく、幸せホルモン・セロトニンの分泌にも関わってくるので、意欲低下の予防につながります。
高齢者にとっての腸活デメリット
「高齢なんだから、好きな物を好きなだけ食べさせて!」という声を聞いたことがありませんか。
腸活=好きではない食べ物を健康のために我慢しながら食べる…というイメージをお持ちの方が、時々いらっしゃいますが、私はそうは考えていません。先に挙げたように日光浴や散歩など、生活習慣全体を整えていけば、食生活に大きな偏りはなくなると考えています。
なので、結論としては、高齢者にとっての腸活デメリットは「ない」と思います。
腸活は新しい健康法ではない
適度に日光を浴びる、ゆっくり湯船に浸かる。食事は腹八分目。適度に身体を動かす。お腹を冷やさない。これは昔から言われていたこと。腸活は決して新しい健康法ではありません。
そういう意味では、高齢者にとっても取り組みやすい健康法といえるのではないでしょうか。