ひと昔前は「筋トレをする男性が飲むもの」というイメージだったプロテインも、今では女性もよく飲まれるようになりました。
コロナ渦で巣ごもりになり、運動不足から太ってしまったなと感じた方は、置き換えダイエットとして、食事代わりにプロテインを飲む人が増えたとか。テレビ番組でも実験していたのを見た記憶があります。
中には、スポーツをやっている十代のお子さんが、あまり肉や魚を食べないからと、プロテインを積極的に飲ませているご家庭もあるとか…。
さて、あなたはプロテインについて正しい知識をお持ちでしょうか。やみくもに摂ってはいませんか?
プロテイン=タンパク質と考えると、「しっかり摂らなきゃ」と思うのは自然なことです。でも、腸活はバランスがなによりも大切。では腸活の観点からプロテイン摂取する際には何に気をつければよいのでしょうか。
プロテインはいいことばかりでもない理由
タンパク質は悪玉菌のエサになる
タンパク質は決して悪者という訳ではありませんが、そればかりを摂っていると悪玉菌のエサになってしまいます。
お肉ばかり食べる人の体臭が気になるのって、わかりますか? あれです、あれ。
なので、タンパク質を摂るのなら、食物繊維もしっかり摂らないとバランスが悪くなりますのでご注意を。
咀嚼回数が減ると唾液分泌量が減る
「置き換えダイエット」で一食をプロテインのみにしてしまうと、その分、噛む機会が減ります。
人はしっかり噛むことで唾液を分泌し、その唾液は口の中を殺菌してくれます。さらには胃の負担も軽減されますので、唾液分泌量が少ないということは、胃腸に負担がかかるということです。
体調を考慮したり、忙しいときなど、一時的にそのような食事になることがあるにせよ、よかれと思って毎日一食を「飲むだけ」にするのは注意が必要ですね。
ハードな筋トレ×多量のプロテインは腎臓を悪くする
限界を超えるようなハードな筋トレと、その後にガバガバとプロテインを飲む…これは腎臓によくないです。
毎日筋トレをし、プロテインを飲み続けていた40代女性が、「腎臓の数値がちょっと上がってきている」と健康診断のさいに指摘されたそうです。このとき女性は「筋トレしています」と答えたら「じゃあ、その影響かもしれないね」と医者に言われて終わったそうなのですが、私は筋トレを2日に1回にするようにお伝えしました。
そして運動は、有酸素運動を行いましょう。
高齢者にはいいかも
お肉料理を食べる回数が減ってきた高齢者の方には、プロテインはいいかもしれないですね。お肉を自分の歯でしっかり噛んで食べられるのが理想的ですが、それが難しくなってきたら、補助食品として適量を摂るのもいいかと思います。
引き算で体調が整うケースも
何かを食べて体調をよくしようとする人が多いのですが、便秘や下痢、その他慢性的は不調がある方は、一旦サプリメントやプロテインの類をやめてみるのもオススメします。それらをやめたことで、便秘が解消した方もおられるんです(もちろん、人によりますよー)。
一般的によいと言われるものも鵜呑みにせず、とにかく食事は偏らないのが大切です。
「私は何に気をつければいいんだろう」と迷われたら、一度腸内細菌検査を受けてみてくださいね。