肺と大腸の関係性|同じ「排出」の役割を担う
なぜ肺と大腸が同じグループなのでしょうか?
病院に行くと、「腸」といえば大腸を診られます。大腸検査もありますよね。また、「胃腸」でひとくくりにされています。
ところが五行説(というか、東洋医学)では、胃・小腸・大腸はそれぞれ別の臓器と見なします。
五行説において、「金」には「収縮」「乾燥」「清浄」といった性質があり、不要なものを外に出す「排出」の働きを司ります。
肺:呼吸によって体内に新鮮な空気を取り込み、体内の不要なもの(二酸化炭素など)を排出します。
大腸:消化された食物から水分を吸収し、便として体内の不要なものを排出します。
私が五行を学んだ時、なるほど!おもしろい!と一番感動したのは、この「金」の肺と大腸の説明を聞いたときです。実は同じような働きをしている、ということですね。
肺と大腸は、互いに表裏一体の関係にあり、どちらかが不調になると、もう一方にも影響を及ぼすと言われています。
例えば、肺が弱ると、呼吸が浅くなり、大腸の働きも鈍って便秘になりやすくなります。逆に、大腸の働きが滞ると、肺にも熱がこもり、咳や喘息などの症状が出やすくなることがあります。
肺と大腸の不調が引き起こす体のSOSサイン
現代社会では、ストレスや不規則な生活、大気汚染など、肺と大腸に負担をかける要因が多く存在します。これらの要因が積み重なることで、以下のような不調を引き起こす可能性があります。
東洋医学の視点から考える肺と大腸のケア
では、肺と大腸の健康を保つためには、どんなケアをすればいいのでしょうか?日々の生活でできる簡単なセルフケアをご紹介します。
1. 深い呼吸で肺を整える
肺の機能を高めるために、意識的に深い呼吸を心がけましょう。特に効果的なのは、腹式呼吸です。
鼻から4秒かけて息を吸い、お腹を膨らませる。
口から8秒かけてゆっくりと息を吐ききる。
この呼吸法を1日数回行うだけでも、肺の機能が高まり、リラックス効果も期待できます。
2. 食物繊維で腸を整える
大腸の健康には、やはり腸活が欠かせません。食物繊維を多く含む野菜やきのこ、海藻などを積極的に摂ることで、腸内環境が整い、便秘解消につながります。
3. 腸もみで体を整える
腸もみは、大腸を直接刺激するだけでなく、深い呼吸を促し、心身をリラックスさせる効果もあります。
まとめ
東洋医学の視点から見ると、肺と大腸は「金」という同じグループに属し、お互いに影響し合っていることが分かりました。
便秘や肌荒れ、呼吸の浅さといった現代人の悩みは、この肺と大腸のバランスが崩れているサインかもしれません。
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